地元住民団体も抗議―玄海町に計画中止訴え
佐賀新聞(2009/03/04)

東松浦郡玄海町で中間貯蔵施設の建設計画が進んでいることについて、町民らでつくる玄海原発対策住民会議(藤浦皓会長)は3日、計画中止を求める文書を岸本英雄町長に手渡した。同会議は「使用済み核燃料の問題は九州電力が考えることで、町が論議すべき問題は(プルサーマルなど)住民の不安解消ではないか」などと抗議した。
藤浦会長らメンバー4人が玄海町役場を訪問。同会議は「再処理や高速増殖炉の遅れもあり、核燃料サイクルは破たんしている」「使用済みMOX燃料の処分方法が決まらない中、中間貯蔵施設は最終処分場になる可能性がある」などと抗議。岸本町長は「プルサーマルと中間貯蔵施設はセットと考えている。必要という認識は変わらない」と見解を説明した。
【写真】玄海町の岸本英雄町長(左)に中間貯蔵施設計画の中止を求める文書を手渡す藤浦皓会長=東松浦郡の玄海町役場
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使用済み核燃料中間貯蔵施設:誘致反対で要求書--地元市民団体が玄海町へ
毎日新聞(2009/03/04)
原子力発電所から出る使用済み核燃料を保管する中間貯蔵施設の受け入れに玄海町の岸本英雄町長が前向きな姿勢を見せたのを受け、同町の反原発グループ・玄海原発対策住民会議(藤浦晧会長)は3日、岸本町長に要求書を手渡し「貯蔵施設を誘致しないよう」申し入れた。
要求書は「最終処分場の見通しが立たない現状では中間貯蔵施設はそのまま最終処分場になる可能性が濃厚」などと指摘、「誘致」に反対している。
岸本町長は「九州電力と調整したことはない」「国からそういう示唆をいただいたこともない」「土地の選定をしたこともない」と計画を否定。その上で「プルサーマル計画に同意した時点で中間貯蔵施設について議論をしなければならないだろうと思っていた」などと述べ、議論そのものの必要性を強調した。【田中操】