国内最古の年代刻む
『紡錘車』出土しました。
佐賀県は朝鮮半島に近いため、東国から九州北部警護の
『防人』などの多く来ていました。
その人達がもたらしたのでしょうか、古代のロマンですね。
※出典: 岩手県HP
『紡錘車』
※出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『小城市』
『防人』
◎佐賀新聞(2007/12/05)
国内最古の年代刻む紡錘車出土 小城・丁永遺跡
古墳時代後期から平安時代にかけての住居跡などが見つかった
小城市小城町の丁永(ちょうえい)遺跡を調査している小城市教委は4日、年代が刻まれたものとしては国内最古(687年)となる、飛鳥時代後期の石製
紡錘車(ぼうすいしゃ)が出土したと発表した。文字が刻まれた
紡錘車は、そのほとんどが関東地方内陸部で出土していることから、東国から
防人(さきもり)などとして小城に派遣された可能性を示す貴重な発見となった。
市教委によると、
紡錘車は繊維によりをかけて糸を紡ぐときに使う弾み車のこと。今回のものは今年9月5日に出土。直径4・58センチ、厚さ0・75センチ。表面には日付を示す「丁亥年 六月十二日」と、人名を表す「亦(い)
★(て)十万呂」、または「赤(あ)
★(て)十万呂」と読める文字が刻まれていた。
紡錘車と一緒に出土した土器の調査と、えとで年代を表記していることなどから、7世紀後半、飛鳥時代後期のものと確認された。当時の丁亥年は
687年をさす。
紡錘車は各地の遺跡から出土しているが、文字が刻まれた
紡錘車は関東地方に集中しており、関東以外で出土した例は、京都府の長岡京跡、岩手県の伯済寺遺跡に次いで丁永遺跡で3例目。このことから、
紡錘車の研究に詳しい群馬県埋蔵文化財調査事業団の高島英之専門員は「7―8世紀にかけて九州北部を警護した
防人などとして、東国の人が小城に滞在した可能性はかなり高く、貴重な発見」とみている。
同遺跡は古代の駅路(街道)に沿った場所にある。近くには役所跡とみられる遺跡などもあり、一帯は肥前国小城郡の中心地として栄え、人の行き来は活発だったとみられる。
同遺跡は今年7月、小城中学校の建設現場で確認され、8月から10月にかけて発掘が行われた。現在は埋め戻され、同校の建設が進んでいる。市教委は8、9の両日、出土した
紡錘車と土器を市立歴史資料館で公開する。
★=木へんに是
【写真】小城市小城町の丁永遺跡から出土した石製の
紡錘車。繊維によりをかけて糸を紡ぐときに伝う弾み車で、年代が刻まれたものとしては国内最古
