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蘇れ、ダム湖!

 私が土木の技術者をやっていた頃、『人工ゼオライト』は工事現場で使っていました。土壌改良・水質浄化などの用途でした。
 天然鉱石の『ゼオライト』使ってダム湖を浄化は、初めてとは意外です。もうとっくに実施されていると思ってました。

 ※ゼオライトの原料「沸石」
蘇れ、ダム湖!


◎佐賀新聞(2007/12/23)
 淡黄色の伊岐佐ダム湖を透明に 九大院実験

 落ち葉が分解された成分により水が淡黄色になっている唐津市相知町の伊岐佐ダム湖で、九州大大学院流域システム工学研究室(島谷幸宏教授)が、天然鉱石ゼオライトの粉末をまいて湖水を浄化する実験に挑んでいる。着色のもとになる成分をゼオライトで吸着・沈降する処理方法で、国内初の試み。湖水の透明度向上に加え、見帰りの滝など流域の河川景観の美化にも注目が集まっている。

 研究チームは淡水の浄化に3年前から挑戦。ゼオライトを使って濁りや植物プランクトンを処理する技術で、国交省の「新技術活用システム」に登録された。環境への影響はないという。

 研究では、湖底に堆積した落ち葉が分解されて残り、水を黄色化させる「フミン質」が、マイナスイオンを帯びている点に着目。ゼオライト粒子のプラスイオンを強化し、磁石のようにフミン質を吸着・沈降させる方法を確立した。同ダムの水を使った室内実験では水1リットルあたり40ミリグラムのゼオライトで、74%のフミン質を処理できた。

 伊岐佐ダム(貯水量160万立方メートル)は1995年ごろから「ささ濁り」と呼ばれる着色現象が続く。研究チームは、ダム上流の川と透明差が大きく比較しやすく、下流の見帰りの滝などが観光資源として重要なことから実験対象に選んだ。

 19日から始まり25日まで行う実験散布では、共同研究する韓国の河川環境総合技術研究所の朴埼鎬教授が同国から運んだゼオライト66トンを使用。学生や環境調査で協力する九州産業衛生協会の職員が、粉末を溶いた液体をボートを使って湖面全域にまいている。

 研究チームによると、この実験でゼオライトは湖底に厚さ約0・3ミリの層を形成し、新たにフミン質が溶出するのを防ぐ働きもあるという。

 実験経過は1年にわたり水質検査をして調べる。現場で作業にあたった同研究室の朴埼★助教は「1週間で水が見た目に透明になっているのが分かるはず。1年以上効果が続き、水辺景観の美化で地域に喜んでもらえたら」と話す。

★=王へんに「燦」の右

【写真】「ゼオライト」の粉末を溶いた液体を湖面に散布する研究チーム=唐津市相知町の伊岐佐ダム
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